磁力と重力の発見〈2〉ルネサンス
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商品カテゴリ: | 物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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そっかぁ。
自身を振り返って鑑みると、
工科の電気で教育を受けたものにとっては、
磁石が南北を示すものである、との認識は、
実は希薄ではないのかと思います。(私だけ??)
しかしながら、磁石がその有用性を示したのはまぎれもなくその現象であり、
それが磁力の特性を明らかとする契機となったという、
当たり前といえば当たり前すぎる事実を、
本巻で改めて教えられました。
いまだ重力は現れず、磁力は魔術の森の中。
さて、最終巻ではどのような展開となるのでしょうか…
神から自然へ
本シリーズは、物理学史でほとんど省みられることがなかったという、中世ヨーロッパの磁力観について、数々の文献による根拠を挙げながら、当時の思想的・歴史的背景を交えて解説している。本書はその第2冊で、ルネサンスの前期と後期における"魔術"の変遷と磁力の関係についてふれられている。
ルネサンス期に生じた学問の変化の理由として挙げられているのが、印刷術の普及と大航海時代である。前者は利潤追求の観点から、それまでの学術言語であったラテン語から、読者層の多い自国語の文献の増加を招いた。後者は観測点の増加の観点から、これまで盲信されてきた古代の文献の権威低下を招いた。
これらの転換点を境に、同じ不可思議な磁気現象にもかかわらず、神・天使・悪魔など外因によってもたらされると考えられていたものが、自然の内因に起因するとみなされるようになった。また、思弁的文献的現象論が、実験的現象論に変化し、近代物理学への道を開くことになる。
これを読んでちょっとでも興味を引かれた方は、ご一読いただかれてはいかがでしょうか。
なかなか学べない分野
この本は、大学の一般科目の講義で教科書として使用しました。遠隔力という力の成立を、時代ごとに追って行ったのです。
磁力の定量的測定を編み出し、実験に奮闘した科学者達の姿が書かれています。今では当たり前となっている事実をそれと認識するまでに、いかに多くのアイディアと労力が生み出されて来たのかが分かります。物理の勉強は機械的に公式を覚えて終わってしまうことが多いので、なかなか知る機会の少ないその背景に触れてみるのも、また一味違って面白いかも知れません。
魔術と16世紀文化革命
著者は、実験魔術あるいはルネッサンス魔術の展開を科学変革の流れととらえ、また16世紀文化革命なる概念を用いてこの時代の意義を強調する。科学史上におけるこれらの流れはまさに物語のようにドラマチックで斬新である。 ルネッサンスといえば、人間復活、芸術の開花、学問の進歩等々がいわれるが、この時代は、キリスト教の腐敗が進み魔術が流行し異端弾圧も激化した時代であった。また、商品経済の発展が顕著になり、羅針盤と鉄砲を積んで大航海時代が進展して行く時代でもあった。そのような中で、自然魔術は実験魔術といえるような形で展開され、経験科学、実験科学が普及していった。実践的な思考が普及し、科学方法論も「なぜ」から「どのように」、つまり定性から定量へとすすみ、その成果が自国語で印刷されて広まるという動きを見せた。磁気に関しては偏角・俯角の発見と測定、地球上の磁極の発見などに代表される進展を見せた。 この巻も、第1巻(のカスタマーレビューでもふれた)と同様に、機械論と全体論のねじれ具合がおもしろい。
みすず書房
磁力と重力の発見〈3〉近代の始まり 磁力と重力の発見〈1〉古代・中世 一六世紀文化革命 2 一六世紀文化革命 1 古典力学の形成―ニュートンからラグランジュへ
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