言葉のチカラ!
日記論を何冊か読んでいるが、決しておせっかいではなく、でも日記を書くことをさりげなく薦めて楽しいよ、と思わせてくれる貴重な1冊。この1冊の中だけでも、5000曲以上を手がけただけある、はっとさせられる言葉が沢山ある。
「稼ぐのは好きだけれど儲けるのは好きではない」
「日本人がビンテージを作れないのは、ブームに振り回されて個人の価値観を持っていないからだと思います」
「多様というのはたくさん並んでいる中から選ぶのであって、今は寿命の短いブームが次々に流れてくる、回転寿司みたいな時代ではないでしょうか」
「何もすることがないからしゃがんでいますでは情けない。せめてそれをつらいなと思う人にはなってほしいものです」
「日記は今日が昨日と違うことを確認するメディア」
・・・素晴らしい歌の数々。ご冥福をお祈りします。
日記を肴に創作論、人生論
20数年間、丁寧な日記を書き綴ってきた著者の「語りおろし」。 日記論という軸は一本通っているが、話は著者の生い立ちや考え方、 創作の話など多岐にわたる。 歌謡曲のヒットメーカー、「スター誕生」の辛口審査員としての 著者のことしか知らなかったが、それだけでは決してない魅力あふれ る話が展開されています。
人によって裏切られ方は違う。
タイトルは日記力となっていますが、ブームに流されがちな日本人や、日本の経済や文化をテーマにしたコラムが全体の7割を占めています。 これらのコラムで挙げた難点の解決策として、日記を書くために常にアンテナを張り巡らせていれば良い方向に転ぶであろう。みたいな事が書かれています。 本のタイトルとは明らかに印象が違う本なので、期待は裏切られるでしょうが、良い意味で裏切られるか悪い意味で裏切られるかは、読み手次第だと思います。 作者を見ればわかると思いますが、30代以上の人はそれなりに面白いかと…。 20代の自分は星3つにしました。 10代の人はつまらないと思う。
講談社
「企み」の仕事術 (男のVシリーズ) 時代の証言者〈11〉「ヒットメーカー」阿久悠 (読売ぶっくれっと) 清らかな厭世―言葉を失くした日本人へ 阿久悠 命の詩 ~『月刊you』とその時代~ 書き下ろし歌謡曲 (岩波新書)
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