美の呪力 (新潮文庫)



美の呪力 (新潮文庫)
美の呪力 (新潮文庫)

商品カテゴリ:アート,建築,デザイン
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買いです。

なにかの本で横尾忠則氏が岡本太郎のことを、認めたこっちの見識が疑われるほど美術界から徹底して嫌われていた、あれほど世間から認知されているにもかかわらず美術界から無視されていた人も珍しいと述べていました。確かに美術全集なんかに岡本太郎が収められていることは皆無で、以前それを不思議に思ったこともあります。ただ、大宅壮一の「売れないポスターみたいだ」の発言の通り、絵についてはキャラクター抜きには鑑賞できないものも中にはあるかと思います(僭越ですが)。すこし話がそれるようですが、二子新地のかの子の実家近くにある「誇り」は、近所に住んでいたこともあり、何度も見に通いました。すばらしいモニュメントです。同様に、岡本太郎の著作と写真にはそのキャラクターから独立した作品がいくつもあり、本書は「沖縄文化論」「今日の芸術」と並んで著作の代表と言えると作品だと思います。
本気で芸術を知りたい方へ

この本の面白いところは、素朴な古代美術や生贄儀式などのシャーマニズム、あるいは、異様におどろおどろしい美術作品を通し、美を観照すべき人間の本質といった、実に奥深い根源的なものを、岡本太郎の超人的な眼で暴き出そうとするところだ。人類が、なぜこれらのものを必要とし、それにより何を得たかを、岡本太郎の天才的直感と民俗学・哲学の博識をもって激しく迫り、それはもう、人間そのものから宇宙の謎を解き明かそうとするような迫力すら感じる。
「今日の芸術」が限りない慈愛に満ちた芸術の入門書であるなら、こちらは岡本太郎そのものが乗り移った秘法と言って良いと思う。
個人的には、祭りの本質の考察が面白かった。有名な「爆発」の意味を最も一般的に表現できる風習ではあるまいか?そして、それはあらゆる民族に例外なく存在することから、「爆発」は真に人類にとって重要なものであると思う。
美術家に限らず、芸術に本気で取り組む方には強くお薦めしたい。
「芸術は爆発だ」の岡本太郎の芸術論

岡本太郎は、1911年生まれ。1930年からパリに住み、哲学・社会学・文化人類学等を専攻。帰国後、戦争を経験し、創作活動を行った。パリ時代には、バタイユと親交があった。戦後の活動は周知の通りである。本書の執筆は大阪万博(1970年)の太陽の塔の創作と同時進行で行われた。これは、彼の芸術論である。彼は、語る。「今日、芸術自体が壁にぶつかってしまっている。人間生活に芸術がほとんどなんの力も持っていないことは誰でも感じているだろう。(中略)芸術こそ、社会の部品である空虚感を脱し、時空を超えて人間再発見をしなければならない役割にあるのに」 彼は、石・血・怒り・仮面・火・夜・宇宙や、それらをテーマとした文字通り古今東西の作品に『美の呪力』を嗅ぎ取り、クールな文体で論じていく。近代成熟期における芸術の方向性を考える上でも極めて今日性のある本ではないだろうか。
瞬間!瞬間!瞬間に!強烈に!猛烈に!生きるってことが...

岡本太郎のいう「美」は、単に原色のハーモニーや、精密さや、非現実的さ、不思議さ、といった表層的な物ではなく、言い切ってしまえば「美しくある」必要すらないそうである。彼に言わせると表現すべくは、過剰な生命力のようなもので、それを線や色を媒介に叩きつければいいそうなのだ。彼はそういう行為を「爆発」と表現する。それは火薬が爆発するような稚拙な爆発ではなく、彼にとってそれは、火山の噴火のような、初夏の入道雲の膨張のような、そして銀河の星々の大爆発のような異様な力学の運行のようなものなのだそうである。

彼の美術感には本来だったら美術が関与しないような物が、平気で入り込んでくる。それは文化人類学だったり、宗教だったり、哲学だったり、戦争だったり。もう芸術は全てを包む春巻きの皮みたいな物なのだ。本書で彼は「ツァラトゥストラ」を語り、カミュを語り、そして原始の神々を語り、曼荼羅を語りと、おいおいおい、これホントは何について語った本なんだよ?ききたくなるほど、自由気ままに例の爆発的エネルギーで話を進めていく。

んがしかし、TVなどに映っている時の岡本太郎よりはずっとインテリな綿密に計画された語り口なのには、ちょっとビックリしてしまう。1つ1つの文のセンテンスもものすごい詩的だし、文法的にも美しいし。なんだやっぱ確信犯だったんだ。
宇宙的スケールの美意識

超自然、宇宙的、呪術的なものを独自の美意識でとらえ、解説している。このようなものに美を感じるのは凡人にもあり得ることだが、岡本太郎は、読む人の理解度など気にせずに、それが何故なのかをもがきながら考え抜いている。その真剣さに感動する。



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